4-11.自分の解決課題ではない(課題の分離)

 冒頭の「課題の分離」とは、相手の課題に対して、それは私の解決すべき課題ではないと切りはなすことです。

あなたが悩んでいる問題は本当にあなたの問題だろうか。その問題を放置した場合に困るのは誰か、冷静に考えてみることだ。
                      アルフレッド・アドラー

 アドラー流に言えば、後生の解決は自分が解決するべき課題ではない、それは阿弥陀如来が解決すべき課題なのです、と言えば驚かれるでしょうか。後生は自分の問題ではないのか、と。

「その問題を放置した場合に困るのは誰か、冷静に考えてみることだ。」とアドラーから示唆され、私は考えました。

 「後生を放置したら困るのは如来だ。」と。

 ま~、死ぬという問題は自分の問題なのですけれど、後生は如来の問題であるのです。

 如来は後生において私を浄土に生まれさせることができなければ如来になれないのです。如来はそんな誓いを建ててしまったのです。だから、私の後生という問題は、如来の問題となってしまったのです。如来の問題になってしまった瞬間に後生は私の解決すべき問題はなくなってしまったのです。ここに信が置かれ、往生は治定との思いに住している信を他力金剛の真心といいます。