4-4.如来の気
如来は私を助ける気。私は助けて貰いたい気。
これであれば互いに気が合いそうですが、実際には合いません。
どうしてでしょうか。
如来は私を無条件で救う気。
このままで救われるというが、私は、このままで救われた気にはなれないと思っているからです。
では、気を合わせるにはどうすればよいでしょうか。
如来は救いのあり方を変えることはありません。その意味では如来はとてつもな
く頑固者です。そうしますと、私の方の思いが変わるしかありません。どう変わるとよいのでしょうか。
お園さんが言われたように、如来の慈悲にご注文無し、お差し支え無しと聞くしかないのです。頑固者の言うことは、だまって聞くしかないのです。
私が如来に対して救いを求め、自力を添えるというベクトルがなくなれば、如来が無条件で救うというベクトル(慈悲)だけが残ります。この状態を一向専念阿弥陀仏といいます。